BABOKというものがある。
知ってるひとも多いかもしれない。
簡単に言うと、"BAとは何ぞや"というのを体系立てて記してあるものだ。
それによると、ビジネスアナリストとして必要な知識体系は、
※リンクに画像を貼っておいたが、見てピンとくる人はすごいと思う
これは馴染みのない人にとっては拒絶反応を起こすほどに難解だと思う。
カタカナばかりで、言葉の意味をググるところから始めないと何を言ってるかわからない。
さらに、ビジネスアナリストとして携わるプロジェクト特有の知見も必要になる。
例えば、小売業、製造業、物流、外食産業等々、それぞれの業務フローについても
一通り把握してかなくてはならない。
作るシステムに関しても、一定レベルの技術的知識は求められる。
設計、プログラミング、インターフェースデザイン、運用、インフラ等、
詳細はそれぞれのシステムエンジニアに確認するものだとはいえ、
それぞれについての知見は当然必要になってくる。
敷居が高いなと思ってはいたけど、思ってた以上に高い。
しかし、前段で述べた責任の大きさを考えると、それも頷けるが。。。
▼ビジネスアナリストとなる資質
ここで、自分なりに定義したビジネスアナリスト像を7つまとめてみた。
1.問題解決をするために必要な情報をそろえるスキル
2.全体を俯瞰したものの見方ができること(システム思考)
3.能動的、主体的な行動力
4.責任感
5.信頼と協力を得るコミュニケーション
6.誠実な人柄
7.BAという仕事が好きなこと
最初は3つくらいにまとめようと思ったのだけど全然無理だった。
仙人のような、「本当にこんな人いるのかしら?」とさえ思ってしまう。
このあたりは、また別の機会に詳しくまとめてみたいと思う。
▼なぜ9年制作会社にいてBAと絡まなかったのか
ここまでに、ビジネスアナリストどんな仕事で、どんな人間がやるのかを
ざっと書いてきた。
そこでひとつ腑に落ちたことがある。
「なぜ自分がビジネスアナリストという職種にあまり縁がなかったか」というところだ。
ひとつは単純に、ビジネスアナリストは超上流に生息し、
例えば、エンドクライアント(業務オーナー)の顧問のような立ち位置となり
制作会社の工程までほとんど下りてこないからだ。
そしてもうひとつは、ビジネスアナリストの報酬を出せるプロジェクトは
基本大規模な案件(予算としては数億円~数十億円)に限られるからだと思う。
一定のスケールを超えていないと、ビジネスアナリストへの報酬に対し、
得られるパフォーマンスが上回らないのだろう。
そのため、数百万~1千万程度の案件が多い制作会社で働く自分には、
所縁がなかったのではないかと思った。
▼まとめと所感
今回のまとめとしては、
・ビジネスアナリストは、プロジェクトの成功には大きく影響している
・報酬が高過ぎて、一介の制作案件には馴染みがないのもわかる
大きくはこの2つだったと思う。
しかし、そんな結論ではあまりに知恵がなさすぎる。
自分が今回感じたことは、「ビジネスアナリスト」という職業を
より深く知れたことは自分にとってよかった、ということだ。
そのうえで、ビジネスアナリストの考え方や、使うツールをマネしていくことが
制作会社の営業職としての自分にとって、成長につながるヒントになると思った。
そして、これは間違いないはずだ。
あと、IT業界に関わるひと全てに対して、ビジネスアナリストという職種があって、
それがどういう職種なのかというのは、少なくとも知っておいたほうがいい。
職種として足り得るためには、必ず市場にニーズがあるからだ。
みんなが共通知識としてその職種の存在を知り、小さなマネをすることで、
今まで気づかなかったプロジェクトのほころびを見つけるきっかけになると思う。
▼次回は
ITアーキテクトという職種にスポットを当てる。
実を言うと、この連載のきっかけが、ITアーキテクトという職種に強い興味を持ったからだ。
アーキテクト設計は非常に重要で、優れたアーキテクトは美しさすら感じる。
それではまた次回をお楽しみに。