まいど。あきと@とうとうブログをサボりました です。

 

地震の影響はいろんなところに及んでいますね。

ケガなどされなかった方も、普段の生活ができなかったり、余震が怖かったりと

少なからず無意識にストレスになっていることも多いかと思います。

 

停電、ガソリン不足、放射能に水、、、と、

ネガティブな話はたくさんあります。

 

でも、いろんな人のブログやtweetを見ていると、

「キャンドルで停電を楽しむ」や、

「自転車通勤に変えて健康的になる」等、

ポジティブな捉え方で前に進んでいる話を目にします。

 

ヤシマ作戦や、ウエシマ作戦も

悲観的な状況にユーモアをプラスするいいネーミングだなと思います。

 

今はまだ、ビジネスにプライベートに、色濃く影を落とす震災。

でも、みんなでなるべく「ポジティブ」に乗り越えていきたいと思います。

 

さて。今日は前回お話した「SES」について、「私が思うSESの趣旨」を綴ります。

 

 まずは「SES契約 趣旨」でググってみました。

そうすると、hatenaや教えてgooなどの質問掲示板系が多く出てきます。

やっぱり、SES契約は、IT業界の奥深い謎なのかもしれません。

(質問者自体も、おおよそエンジニアさん等のIT業界の人です)

 

と、言うのも、SESってなんでできたのか考えてみたことありますか?

僕はすっごく考えました。

 

以下に、私がSES向けの営業をやってきて考察したことを述べます。

これは私の主観であり、経験から導く予測であり、その中で行き着いた解です。

賛否あるかもしれませんが、まずは一読下さい。

 

 

【考察1:人手が足りないから?】

 

まず思いつくのは「人手が足りない」というところです。

でも、待ってください。

それだけでは納得できない謎があります。

 

なぜなら、人手が足りないだけなら、派遣でいいじゃないかという

矛盾が出てくるからです。

 

現実、派遣契約はIT業界以外にも浸透し、建設業界では特に多く見られます。

でも、SESはIT業界特有のものです。

 

とすると、「人手が足りない」はSESの発端の要因ではあるが、

趣旨ではない気がします。

※趣旨=事を行うにあたっての、もとにある考えや主なねらい。趣意。(goo辞書)

 

【考察2:なんでIT業界特有なの?】

 

「システムエンジニアリングサービス」というイニシャルの由来通り、

これはSEのサービスということです。

 

サービスとは、経済用語で

「売買した後にモノが残らず、効用や満足などを提供する、形のない財のこと」

と定義されます。

 

要するに、「財=価値」であるわけですから、

「SEの価値をそのままお金にする」というビジネスモデルではと考えます。

 

「お金」という、いかにも生々しいキーワードが、

僕の謎に対する解に一筋のヒントをもたらしました。

 

なぜIT業界特有なのか。

きっと、ITバブルにその起源があるのではないか?

 

そもそもIT業界はBtoBとBtoC、その他の業界よりシェアが断然広い。

ITソリューションと称されるサービスは、業界の壁を越えて、

物流・医療・教育・不動産・建設・広告etcすべての業界に対して

価値をもたらします。

 

ITはどんな業種職種にも使用される可能性を秘めていました。

そんな需要が最大に高まった異常な状態が2000年のITバブルを生んだんだと思います。

「ITベンチャー」と称される起業家も多く輩出されたのも記憶に新しいのでは

ないでしょうか。

 

そんな中、個人事業主が多く生まれたことこそが、

SESの起源に他ならないのではないかと考えます。

 

【考察3:なんでSESができたの?】

 

上記のように生まれた個人事業主も事業者は事業者。

そこには契約を結び、財を成す権利と責任が発生します。

ようするに、個人事業主も法人格を持つ中小企業も、同じ事業者なのです。

 

社会的責任の大きい大企業を除くと、

中小企業も個人事業主も法律上同じ扱いになるので、

法律も個人事業主を特別守ってくれたりはしません。

そんな隙間をぬって生まれたのがSESではないかと仮定します。

 

ITソリューションを求めるお客さん(お金を出す人)がたくさんいた。

ITサービスを提供する事業者(お金がほしい人)もでてきた。

 

でも事業者は社員を単純に増やすといった人的リスクを取りたくない。

そこに、SEの価値を提供する個人事業主も出てきた。

 

システムを作りたい人はお金を出してSE(作業者)を要求し、

中間に挟まる事業者は個人事業主となるSEを探す役割を担い、

個人事業主は自らのSE技術をお金にしたいと思う。

 

この関係がSESの趣旨に他ならないのではないかと思います。

 

少し掘り下げると、お金を出す会社は、信頼のおける会社としか

契約をしたくない(個人事業主とは契約しない)。

中堅の事業者はおそらくは中小企業で、利益をあげたいから

個人事業者とも契約をする。

そして個人事業者も中小企業と手を結ぶことで仕事が手に入り、

かつ一般所得以上のお金が手に入る。

 

そんな背景もあるのではないかと思います。

 

【結論(考察1と2と3から)】

 

慢性的な人手不足、さらにSEそのものに価値があるとされた事(需要)と、

個人事業主(主にエンジニア)がそれに応えようとした事(供給)

これが需要と供給の関係となり、市場化した。

市場化したことに目を付けた中小企業の事業者が、

マッチングサービス(需要と供給の橋渡し)を始めた。

 

それがデファクトスタンダードとなっていったのが

SESだと私は結論付けます。

 

よく、SESでは中間マージンの搾取だったり、労働法的な課題だったり、

何かとダーティな雰囲気が漂います。

 

しかし、そういうことも清濁飲み込んでこの商習慣を作った

先人達が居たことをもっと考えてほしいし、

さらに仕事のやり方としてSES(契約形態)を選んだんなら、

もっとポジティブに課題を解決して、新しい商習慣を建設的に

構築していこうぜっていう気概があったらと思います。

 

SESにまつわる話は、こんな話じゃ足らないくらい、

星の数ほどの課題や問題があります。

今後も、時々思うことを綴っていこうかと思います。

 

今日も長くなってしまったのでここらへんで終わります。

ではでは。

 

 

 

備考

 

余談ですが、SESについて法律の話を少々。

 

派遣契約は、派遣法という労働法派生の法律があるにも関わらず、

SESは法律に保障されない、完全な商習慣になっているように思います。

 

さらに、派遣法に守られないのは、3で述べたように

「個人事業主」というキーワードが大きく影響します。

 

派遣法は、会社(雇用主)と社員(労働者)の間に大きな力関係の上下があり、

それを法で保護することが制度趣旨(法の目的)です。

簡単に言うと、弱者保護の原理から生まれたものです。

 

しかし、個人事業主は実質的には中小企業の下請け業者となるため、

習慣上の上下関係は見え隠れしますが、法的なところでは同等とみなされます。

 

民法では、私的自治の原則というのがあって、

基本私人間には立ち入らないことも明言しています。

 ※私的自治の原則

  簡単に言うと、私人どうし(私的)は、勝手にやれ(自治)ということです。

  私人の反対は公人。要は人(法人を含む)と人との間には

  国(法)は基本関与しないよ、ということを言っています。

 

そのため、商習慣上立場の弱い個人事業主の多くは、

SESの市場ではしばしば劣悪な環境へ虐げられたり

理不尽な契約で縛られたりすることが問題となっています。

 

ただ、なんでも法に守ってもらおうという気持ち自体が、

事業者の精神としてどうなのか?とも思います。

 

経済活動は、自身で切り開くもので、違法なこと以外は

自分たちで対処するのは当然だと思います。

 

なので、少しでも有利な契約を結ぶようにする努力や、

不利にならないような状況を作るための知識は

当然必要だと思うのです。

 
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