2011.03.09 Akito
まいど。あきと@花粉にやられて明日が見えない です。
そろそろ「技術ブログ」に掲載する価値のある、技術者向けのネタが尽きそうだぞ、と
思ったり思わなかったりしています。
ほかの人のブログを読んでは「為になるなー」と思ってますが、
自分のブログを読み返すたびに、「異質じゃね?」と感じてしまう今日この頃。。。
「オマエ読み飛ばされてるぞ」という疑心暗鬼に襲われながら、今回もがんばります。
(きっとこの弱気は花粉のせい)
そんな今日は、技術そのものを売る(?)SES契約についてお話したいと思います。
まず、「SES」でググってみました。
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SES契約とは委託契約の一種。
ソフトウェアやシステムの開発において、ソフトウェアやシステムの完成を
約束する契約として請負契約がある。
一方委託契約の一種であるSES契約は完成を約束するものではなく、
エンジニアの能力そのものを契約の対象とするものである。
引用:オービック様用語集ページ
http://www.obic.co.jp/glossary/030.html
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なるほど、さすが用語集です。
お堅い表現ですね。
ちなみにですが、SESっていうのは「システムエンジニアリングサービス」の
頭文字になります。
安直だなーと思いますが、仕方ないです。
もうこの名前で通ってますから。
じゃ、プログラマだったら、「PGS」なの??って思ったアナタ。
するどい!!と言いたいところですが、それもSESって言います。
(たぶん。というか、PGSって響き、聞いたことないです)
ま、名称はさておき、SESに対する私なりの定義を箇条書きにしてみました。
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1.開発・運用保守・ネットワーク構築・デザイン制作・コーディング等
やることは様々ですが、とにかく常駐して作業をします
2.見積りは月額単価、日額単価、時間単価のどれかで、
とにかく稼働時間に対して値段をつけて、月次の作業時間に対して精算をします
そのため、請求は毎月行う感じになります
(キャッシュフロー的にはおいしい)
3.「2」の特性の影響ですが、納品物は作業報告書、もしくは
勤務表になります
要するに、ソースコードやドキュメントといった成果物ではなく、
「稼働時間そのものに価値が発生している」ということを表してそうです
4.上記の通り、検収物が「時間」のため、瑕疵対応とかはありません。
作業物に対しての責任が希薄なのも、この契約方法の特徴です
5.だいたいの場合、エンドクライアント(発注者、常駐先)と
常駐者(もしくは常駐者の所属会社)の間に何社か会社が入ることが多いです
BtoBtoBtoBto…と、多い時で1人の契約に対し5~6社の会社が
関わることもあります
(この部分がいろいろと問題になることもあります)
6.常駐者の選考過程には、通常スキルシートまたは経歴書が必要です
メールでスキルシート送付→書類選考→面談といった順で行われます
常駐先と常駐者の間に何社かの企業が関与している場合には、
面談回数が増えることが予測されます
※スキルシートとは常駐者本人が今までエンジニアとしての経験を記したもの
7.常駐者の勤怠が悪いと契約破棄されたりします
また、常駐者のパフォーマンスが悪いときも契約破棄されたりします
8.人間関係のトラブルが付き物な気がします
(「6」も「7」も、常駐先の評価といった形で取沙汰されます)
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とまぁこんな感じでしょうか。
通常、受託契約(請負契約)では気にならない点が、SES契約では重く捉えられたり、
その逆もあったりするので、注意が必要ですね。
成果物がどんなに優れていても、常駐先での人間関係が上手くいっていないと
契約が続かないこともしばしばです。
また、一般エンジニアが1ヶ月で開発をするボリュームに対して、
その常駐者に半月で開発できるスピードがあったとしても、
1ヶ月は1ヶ月なので、その分のお金しかもらえません。
(クライアントとしては儲けもんです)
ただ、請負契約だと通常つく瑕疵対応が、SES契約ではないことが多いです。
そのため、常駐先を退場後に、その常駐者によるバグが発覚しても、
特に責任を負わないことになります。
課される責任の重さについては、常駐者にメリットがあると言えそうです。
(その分、クライアントとしてはリスクとなります)
最初の定義に「エンジニアの能力そのものを契約の対象」とありましたが、
「能力があると思われるエンジニアの時間が契約の対象」と置き換えられる気がします。
技術の価値は、選考時にはスキルシートから読み取られる経験や資格で評価され、
常駐後は実際のパフォーマンスで測られることになります。
今回は、SESの概略までとします。
次回は今回の内容を踏まえて、この契約形態の制度趣旨と、
内在する課題を少し掘り下げて綴りたいと思います。
ではでは、今日はこのへんで。