どうもまっちーです。
弊社の休憩スペースにはけん玉があります。

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10/24(金)の全体会(全社会+食事会のようなものです)後、何気なく触っていました。

ひょい、コツ。ひょい、コツ。
巧くいきません。

気が付くと小一時間けん玉をしていました。
それからというもの休憩スペースを訪れるたびにコツコツ練習していました。

この1週間、あれこれ試行錯誤した結果「もしかめ」50回連続でできるようになりました。
せっかくなので1週間で試したことをご紹介します。

※ちなみにもしかめとはこれです

膝を使うといいよ

全体会の後にけん玉をしていると「膝を使うといいよ」とのアドバイスを頂きました。
膝を使う、バスケ部時代を思い出します。
試してみると確かにうまくいきます。

しかし、この方法には欠点があります。

■ 欠点1
疲れます。
アラサー運動不足食生活乱れまくりのわたくしにとって、膝を使う、つまり、軽い屈伸運動を繰り返すのはしんどいのです。

■ 欠点2
さらにわたくしの性格的に「なんだかよくわからないけれどできる」というのは居心地がよろしくありません。
なぜ、どういう原理で膝を使うとうまく出来るのか知りたいのです。

そんなわけで膝を使うのエッセンスだけ抽出することにしました。


膝曲げ原理の仮説検証

なぜ膝を使うとよいのか。仮説検証してみました。

■ 仮説1:相対速度の低下
玉の落ちる速度と身体が沈む速度で相対的に玉がゆっくり見えるのではないか。
より正確には視点が玉の落下と同方向に運動することで相対速度が低下しているのはないか。
車と同じ原理です。
100km/hで高速道路を移動していたとしても、隣車線の車が同速度・同方向に走行していれば、相対的に隣の車は止まって見えます。

■ 検証
若干ゆっくり見えるような見えないような...。
この仮説は体感まで落とせませんでした。
無関係ではないでしょうが、効果は薄そうです。

■ 仮説2:膝が落下エネルギーを吸収している

膝がクッションの役割を果たして衝撃を吸収しているのではないか。
これはたぶん正解です。
落下エネルギーは速度の2乗ですから、玉と皿の相対速度が低下している以上、衝撃のエネルギーも少なくなっているはずです。
参考:衝撃力の計算

■ 検証
この仮説でぶら下げた状態から「大皿」に載せるまでは上達しました。
しかし「もしかめ」に関してはあまり安定しませんでした。
5連続程度で玉を落としてしまいます。

■ 仮説3:垂直上昇

膝で玉を持ち上げると垂直方向に向かって綺麗にあがる。故にとり易いのではないか。
これも正解でした。真上に上げて、真下に落とすが最も取りやすいです。

■ 検証

さらにとり易い方向を調べてみました。
上方向からみて、身体に対して左右へのブレはとり易いです。
これは玉の軌道が見えやすいからです。
対して、身体に対して前後へのブレは遠近感を掴みにくく、落下地点のわかりにくいです。
よって、玉を上げるときは、上方向に綺麗にあげる、あるいは、左右に小さくふってからあげると取りやすくなります。

綺麗に上げるための身体の使い方です。
上方向に上げるには最初は膝を使ってました。
その後肘から肩を使って上げてもうまくいくことに気が付きました。
こちらのほうが膝よりも楽です。
手首だとぶれます。
「より身体の芯に近い部分を動かすイメージ」で玉を上げると綺麗にあがります。

ただ、これに関しては反復練習で玉を上げる技術が向上しました。
いまは普通に手首でひょいっとあげています。
手首でもある程度思った通りの位置にあげられるようになりました。
ある程度慣れでいけます。膝に頼らなくても大丈夫です。

ただし、これも「もしかめ」の成功率を上げる要因にはなりませんでした。


観察

うーん、うまくいきません。しかたがないので観察です。

子どもが「もしかめ」をしている様子をみて思ったこと。
ペースがはやいのです。
カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ。
小刻みに「もしかめ」を決めていきます。

玉をあげる、頂点に到達して、落下を始める、キャッチする。
これだけの動作をしていると、どう計算しても同じペースになりません。

そこでふと玉を上げているのではなく、「落としているのではないか」と思い付きました。
自由落下です。
確かに、考えてみると玉を垂直に上げるよりも、真下に落とすほうがはるかに簡単に垂直落下を実現できそうです。
玉が左右にブレなければ安定しそうな気がします。

■ 仮説4:玉を落とす

玉を上げるのではなく、落とす。
これだと膝を使うの意味も理解出来ます。
落ちてきた玉より下に潜り込んで皿で受け取るのです。
手を離れて、動いている玉はコントロールできませんが、自分の手であればコントロールできます。
コントロールできない玉ではなく、コントロールできる対象に集中します。

さらに言うならば、玉を落とすのではなく、固定するイメージです。
玉を動かすのではなく、けんを動かします。
皿を常に玉の真下ギリギリの位置に持ってくるのです。

子どもの「もしかめ」を見て、「よくあんなにはやくできるな」と感心していたのですが、これまでの考えが正しいとすれば納得できます。
なぜなら落下の位置エネルギーは床(皿)との距離で決まるからです。
玉を落としてペースが早いということは、つまり玉と皿の距離が短いわけです。
結果的に位置エネルギーが小さくなります。
位置エネルギーが小さければ衝撃小さくなります。
落下速度も最小値に近づきます。
自由落下は加速度運動のため、頂点付近の速度が最も遅くなります。

「玉を真下に自由落下させて、皿で迎えにいく」。
これが膝をつかうと言われるコツの正体です。

実際、これを意識するようになってから安定して「もしカメ」が続くようになりました。


現状

上記のポイントを踏まえていまは下記の要領で「もしかめ」をしています。

最初はぶら下げた状態からひょいっとあげます。
このときは真上に上げるか、左右にちょっと振りながらあげます。
ワタシは右利きですので、右手にけんをもって左側から小さく円を描くようにあげます。

大皿で受け取ります。

「大皿」から「中皿」に移すときは玉を少し「あげます」
「中皿」から「大皿」に戻す際は玉を「落とします」
これは持ち手から皿までの距離が「大皿」 < 中皿」の構造になっているためです。

あとはこれの繰り返しです。

慣れれば膝を使わなくてもできますが、慣れるまでは使ったほうが簡単です。
ただし、ずっと膝を使うのは屈伸運動をしている状態になり疲れます。
そこで、玉をおとすときだけ、「中皿」から「大皿」に移すときだけ膝を使って下に沈みます。
そうすることで膝を使う回数を半分に抑えられます
「大皿」から「中皿」に上げるときは膝を使っても使わなくても成功率はほぼ変わりませんでした。

上記の要領であれこれ試してみたところ、大体1週間で「もしかめ」50回連続でできるようになりました。
1週間でこれくらいできれば上出来でしょう。満足です。


まとめ

たかがけん玉。されどけん玉。
観察して、仮説を立てて、実践して、修正して、また実践して、観察して、仮説を立てて...
この繰り返しです。
考えて、取り組めばそれなりに上達できます。
※一応企業ブログなのでそれっぽいことを書いておくと、これ、PDCAサイクルですね。

子どもは時間もある。体力もある。膝を使ったくらいでつかれません。
おじさんには時間がない。体力もない。じゃあどうするのか。
足りない分は知恵で補いましょう。
そうすればおじさんでも上達できます。

次はとめけんにチャレンジしたいと思います。
ではでは !

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