今回は物理学的な内容です。
サウンドの量子化と標本化に触れたいと思います。

普段耳にする音声(アナログ信号)をCD(DVD)やPC等のデジタル機器で取り扱う為には、
アナログ信号からデジタル信号への変換(A/D変換といいます)が必要となります。

音声(波形)がアナログからデジタルに変換される様子が想像しにくいと思うので
かなり極端ですが、図で表すとこのような感じです。

(アナログ)

↓変換
(デジタル)

デジタルというのは、0か1のON/OFF(ビット)として扱われるのはご存じでしょう。
つまり、デジタル変換ということは、カクカクしたドットで可能な限りアナログのような
切れ目のない滑らかな波に変換することを指します。
精度が高ければ高いだけ、ドットが滑らかになり、アナログ波形に近づくわけです。
(※写真でいうと、アナログフィルムとJPEG写真と同じ意味です。)

このドットの目の細かさを量子化ビット(ビットレート)といいます。
8ビットでは256段階(2の8乗)の細かさで、16ビットでは65536段階(2の16乗)となり、
ビットが高ければ高いだけ、元のアナログ音声に近づきます。
ちなみに、音楽CDは16ビット、DVDは24ビットです。
※量子化のさらに詳しい説明は、『量子化 - Wikipedia』を参照ください

さらにデジタル変換する際に重要な要素として、標本化周波数(サンプリングレート)があります。
1秒間に標本を採る頻度なのですが、非常に簡単にいうと1秒間に再生されるコマ数です。
単位はCPUとかと同じく周波数なのでHzを使います。
ちなみに、音楽CDは44.1kHzです。
※標本化のさらに詳しい説明は、『標本化 - Wikipedia』を参照ください

かなり乱暴な表現ですが、上記の図でいうと
Y軸の目の細かさが、量子化の精度で決まり、
X軸の目の細かさが、標本化の精度で決まるってな感じですね。

今回は基礎知識でおしまいで、次回もうちょっと身近なとこに触れてみたいと思います。